こんにちは。Kです。
Twitterのログを見ていると新人看護師さんだけでなく、新卒社会人の方が病んでいるtweetをよく見かけます。
それも「仕事つらいわーw」とか「今日も残業っすw」のような「疲れたアピール」「頑張ってるアピール」ではなく真剣に悩んでいるものがほとんどです。
入社して2カ月というと、ちょうど研修も終わり本格的に業務に入り始めた頃でしょうか。
まだ純粋に職員の「1人」カウントではなくても、フォローを付けて内容的には他の社員と同様の業務をこなしているかもしれません。
どんな仕事も最初が一番辛いものですが、必要以上に心身に負担がかかった結果、体調を崩してしまってはいけません。
転んでケガをしたことない人はほとんどいないと思います。
転んだら、水道で傷口を洗って、お家で消毒、ばんそうこうを貼るか自然乾燥させますよね。
どんなに気を付けていても街中や自宅で転ぶことはあります。
ですが経験回数も多いし対処も分かりやすいので次にまた転んだとしても、
どうしたらいいかあなたは分かっているはずです。
ですが、うつ病や適応障害は人生で0~数回あるかないかでしょう。100回転んだことある人はいても、100回うつ病になった人はいないはずです。
そもそも〇回などという区切りもできません。
心の不調の難しい所は、目に見えない/いつ/どこで/何が原因か/
どうしたらいいのか/が非常にわかりにくいところです。
「6/1 13:00ごろ意地悪な先輩に悪口を言われて頭が痛くなりました。お寿司食べてお風呂入ったらすっかり忘れて良くなりました」とはなりませんよね。
「なんとなく〇月ごろから落ち込む日が続いていて、家でも元気がない。
毎日のように先輩、上司から叱責を受けている。
仕事で何かするたびに「ダメ」「違う」などと指摘される。
自分の悪口、陰口を言う人が職場にいる。
仕事の日はよけいに憂うつで、今日も仕事でミスをするんじゃないか、先輩や上司に怒られるんじゃないかと不安。
うまく段取りや優先順位を考えて動けず、
メモを取っても頭から抜けたりメモしたこと自体を忘れてしまう。
今まで出来ていたことが出来なくなった。
常に頭から仕事のことが離れないし、家に帰っても食欲がない。
趣味もやる気が起きないし、TVを見ても内容が頭に入ってこない。
お風呂も入る気になれない。夜も数時間おきに目が覚めてしまう。疲れが取れない。
頭痛/めまい/肩こり/吐き気/腹痛/下痢/手の震え/
体がだるい・重いなどの症状がある。
自分では気を付けているし一生懸命やっているが、どうしたらいいかわからない」
いかがでしょう。思いつく限り全部盛りにしてしまいました。
読むだけで気分が悪くなりそうですが、全て実体験です。
実際はこの中の症状が1つずつ、あるいは同時に、それも不定期に現れます。
私は看護師ですので、診断や治療はできません。
ですが、経験則からこんな症状が出始めたらまずいんじゃない?と伝えることはできます。
この記事を読んでくださっているあなたが、もし今まで書いたような症状が出たら、
迷わず心療内科あるいは精神科の受診をおすすめします。
心療内科と精神科の違い
心療内科は比較的新しい科で、心理的・社会的な要因から引き起こされる体の不調を扱っています。
頭痛/吐き気/腹痛/下痢/全身の倦怠感などの身体症状があり、その背景に心理的なきっかけや理由がある場合は心療内科の対象になります。
ざっくり言うと体調悪いのが人間関係や仕事のストレスのせい
なら心療内科へGOです。
よくわかんないけど仕事始めてから体調崩すようになった…なんかも心療内科です。
また、体調が悪くて他の科を受診した(胃が痛くて消化器内科行ったetc)
が、異常がなかった場合も対象になります。
精神科は精神科領域全般が対象です。
不安/落ち込み/イライラなどの気分症状
幻聴/幻覚などの精神症状
こだわり/物忘れ/易怒性などの認知症状
発達障害、統合失調症、認知症なんかは精神科の担当になります。
ナルコレプシーなどの睡眠障害も精神科です。
心療内科の対象みたいだけど、近所に心療内科がないという方も大丈夫です。
精神科は心療内科の領域も全てカバーしています。
結論から言うと受診するのは精神科でも心療内科でも大丈夫です。
ベテランで昔から開業されてる方は精神科の屋号だけの所も多いです。
「わかりました。精神科か心療内科を受診しようと思います。」とあなたは決めました。
でも、ぶっちゃけこの病院大丈夫?という病院は多々あります。
以前ホワイト病院の探し方でお伝えしましたが、ある程度の規模の有床病院は
ナスコミ使えば一発で評判がわかります。
ですが、精神科や心療内科は小さなクリニックですので評判を調べるのは難しいです。
おすすめはGoogleMapを使用した方法です。
位置検索をONにして心療内科/精神科で調べると、近くのクリニックが出てきます。
ここに各クリニックの星の数と口コミ件数が出てきますので、参考にしてください。
口コミ件数が多い=受診した患者の総数が多い=人気のクリニックの可能性が高い
星の数が多い=受診した患者の満足度が高い=きちんと診てくれる可能性が高い
”可能性が高い”と書いたのは「受診していなくても書き込みできてしまう」ため精度が高くないからです。
「お金を払えば口コミを書く」業者も実際いますし、不都合な口コミは消去もできるそうですので。
あくまでも口コミは目安とお考え下さい。
私は過去に5~6件ほど心療内科や精神科を受診したことがありますが、
先生によって対応が180度違います。
A先生:問診表なし。10分話聞いて即うつ病認定。診断書と薬を処方
B先生:問診表あり。20分話聞いた後、「私は薬使わない派なので」とカウンセリング重視
C先生:問診表あり。まずは院内常駐の心理カウンセラーと面談。続いて先生と10分面談。
投薬とカウンセリングの両面で進めていくと伝えられる。
私はC先生の所に通うことにしたのですが、どのクリニックが合うのかは人によると思います。
ちなみに1度受診した所に通わなければいけないということは全くないので、
同時並行でいくつか受診してもいいですし、合わないと感じたら通うのを止めても大丈夫です。
セカンドオピニオンというやつですね。ただ色々行き過ぎてドクターショッピングにならないよう
気を付けましょう。
精神科/心療内科はいくらかかるのか
基本的に初診料+診察のお金+薬の処方代がかかります。
初診料は最初の受診または前回の受診から3カ月~1年空いて受診するような場合にかかります。
診断書を出してもらう場合は追加で1枚いくらという形でお金が発生します。
これも点数が決まっているものと病院ごとの設定した価格で異なるのですが、
大体初診料2000~3000円+診察1000~2000円+薬代1500~3000円といった所でしょうか。
病院で出してもらった処方箋を薬局に持っていくとまたお金がかかります。
精神科の薬は薬価代が高いものが多いです。
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)なんかは1カプセル190~300円くらいします。
私の場合は2週間ごとの処方で薬代が2500円程度でした。
月2回通院するとして、3割負担で医療費が大体月/5000~8000円でしたね。
休職や傷病給付金を受給するのに必要な診断書は1枚3000~4000円します。
毎月診断書も1枚書いてもらうとすると月1万円以上医療費で飛んでいくことになります。
精神科/心療内科の通院は風邪や擦り傷のように1~2週間で治るといったものではないので
基本的には数カ月~年単位の通院になります。
精神科/心療内科に通うはお金がかかるのです。
特に初診の時は思ったよりお金が飛んでいくのでお財布には多めに現金を入れておきましょう。
ちなみに「精神科/心療内科を受診していること」は
「全く恥ずかしいことではない」です。
堂々としていていいのです。
ですが、昭和世代の方や、世間体を気にする周囲の人間の中には
「精神科に通っているなんて恥だ」という人もいます。
経験からすると、「本当に信頼できる人間以外」には黙っていた方が面倒がないです。
変に噂されたり通院していることで指摘を受けるようならその職場や対象者はブラックリスト認定でいいでしょう。距離を取って離れた方が無難です。
「壊れる」まで働いた方がいいのか?
今お仕事をされていて、つらい、辞めたい、逃げ出したいと考えているあなたへ。
あなたは恐らく、様々な理不尽に囲まれながらも一生懸命働いていることでしょう。
私は「心身に不調が出る位辛いならその仕事を辞めてしまってもいい」という考えですが、
「嫌ならすぐ辞めてもいい」とは思っていません。ここが難しい所です。
実際日本社会で生きていくうえで職歴は重要視されます。
短期離職の職歴はずっと付いて回ることになり、
次回以降の面接ではほぼ必ず離職理由について聞かれることになるでしょう。
それでも、心身の不調で苦痛を感じたら、早めの受診、早めの決断を勧めるようにしています。
感情論だけで言っているわけではなく、メンタルをやられて体も壊した場合、
かなりコスパが悪いからです。
私の場合うつ病で仕事を辞めてから心身共に不調なく、次の仕事が問題なくこなせるようになるまで
1年以上かかりました。
その頃は医療の知識もなく、休職や傷病給付金、精神科のことも知らなかったため
まるまる1年無職かつ自費で食いつないでいかなければなりませんでした。
家族や友人など、頼れるセーフティネットがなかったら死んでいたかもしれません。
もしあの時今と同じ知識があり、自分を守る方法を知っていたら…
という経験がありますので、今苦しんでいる方には
①家族・友人に相談
②受診
③休職
④退職
⑤傷病給付金・失業保険
これらの選択肢がたくさんあることを知っておいてほしいと思います。
傷病給付金や失業保険の受け取り方、休職退職の手続きについても書こうと思ったのですが、
長くなりますので一旦終わりにします。
ご質問やご相談は私のTwitterまでお願いします。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
コメント