精神障害者が雇われにくい理由

看護

こんにちは。

今朝は強烈な寒さで目が覚めてしまいました。

風邪が治ったばかりなので、また変な菌やらウイルスを貰わないようにしたいと思います。

では、今日のお題について書いてみます。

精神障害者はリスクが高い

タイトルから批判されそうな内容ですが、精神障害者の雇用がハイリスクなのは事実です。

最初に言っておきますが、この記事は精神障害のある方を批判する目的で書いているわけではありません。

あくまでも、なぜ精神障害のある人は雇用されにくい、雇用が難しいと思われているのか?を知ってほしいから書いています。

障がい者雇用の離職率・定着率はどれくらい?職場定着のポイントを解説|お役立ち情報|障がい者雇用・就職支援の株式会社エスプールプラスより引用

就職後3ヶ月時点の定着率を障がい種別にみると、身体障がい 77.8%、知的障がい 85.3%、精神障がい 69.9%、発達障がい 84.7%、

就職後1年時点の定着率は、身体障がい 60.8%、知的障がい 68.0%、精神障がい 49.3%、発達障がい 71.5%となっています。」とあります。

たとえば、10人同じ種別の障害者を雇っても、発達障害の人は1年後に7人残っているのに精神障害の人は5人しか残らないということです。

7人と5人だと大したことない様に見えるかもしれませんが、40人の職場が1年後に28人と20人に減ると聞いたら、結構な差に感じませんか?

人を1人雇うのは、とても大変です。有料の職業紹介なんか使ったら、1人雇うだけで100万円以上かかります。

100万円かけて雇った人が3カ月で辞めたりしたら、払った給料分も含めて、かけたお金は全て無駄になります。

「また雇えばいい」と思うかもしれませんが、いい人を1人探して入社まで持っていくのは手間もコストもかかります。

大体いい人材というのは、他の人から見ても採用したくなるものです。採用途中までいっても、他社に引き抜かれることも多いです。

それに、採用した人がすぐ退職してしまうと、採用した人事担当者が上司に怒られます。

上司に「なんですぐ辞めるような人を採用したんだ!」と言われた人事担当者は「次からはああいう人は採用しないようにしよう」と思うのです。

これが精神障害者が雇用されにくい理由の最も大きなうちの1つ、「離職率の高さ」です。

障害者雇用で身体障害や知的障害の方が有利と言われるのは、離職率が比較的低いからというのも原因の1つなのです。

精神障害者が採用されにくいもう1つの大きな理由は、ずばり「雇用・労務管理の難しさ」です。

わかりやすくいうと、採用から配属・異動・退職、勤怠管理など、従業員が労働するうえで管理が必要な業務全般のことです。

精神障害の場合、その方が持っている障害に対する配慮だけでなく、障害を受傷した経緯にも気を付けなければいけません。

たとえば、残業過多が原因でうつ病を発症した方の場合、うつ病そのものの症状への配慮+残業配慮が必要なことがほとんどです。

さらに、障害を受傷したことで体調が不安定だったり、ストレス耐性が受傷前より低下していることも多いです。

すると、通勤や労働時間など体調への配慮、ストレス耐性に合わせた業務配分の配慮なども追加で必要になります。

これが身体障害の場合、たとえば肢体不自由で車椅子の方ならスロープや多目的トイレ、手すりの設置など、物理的な配慮で解決することが多いです。

知的障害の方の場合も、業務内容の明確化や具体化、業務のルーチン化、作業のペース調整など対応しなければならないことが比較的明確になっています。

精神障害の場合、同じ障害を持っている人でも、100人いたら100通りのオーダーメイドな対応が必要になります。

もちろん身体や知的障害の方もその方に合わせた対応や配慮は必要ですが、精神障害の方がより細かく、かつ対応が難しいです。

対応が難しい理由は、先ほど書いたように障害の程度や症状が人によってバラバラなことに加えて、障害受傷の経緯により追加の配慮が必要だからです。

ここに体調やメンタルの不安定さ低いストレス耐性、離職率の高さが加わると、「精神障害は雇用のリスクが高い」となるわけです。

うつ病や双極性障害など気分障害系の精神障害をお持ちの方は限界まで自分で何とかしようとしてしまう人が多い様に感じます。

その過程で離転職を繰り返したり病状がかなり悪化するまで抱え込んでしまうケースもよく見かけます。

離転職歴が多いと当然書類選考や面接で突っ込まれますし、病状が重いと就業に影響を及ぼします。

これらの要因が積み重なった結果、就職活動がうまくいかずに困ってしまう人が多い様に思います。

結局どうすればいいのか

ここまで見ると精神障害者の就職は圧倒的に不利に感じるかもしれませんが、悪い事ばかりではありません。

逆に言えば今まで挙げたような人事担当者が不安に感じる要素を潰せれば「この人は雇っても大丈夫かも」となります。

離職率に関しては、自分が無理せず働けるペースのバイトを数年続けるとか、就労移行支援事業所に週5日きちんと通所するといったことで実績が作れます

雇用・労務管理については、障害の自己理解をしっかり行い、自分がどんな場面で体調やメンタルを崩しやすいか、どんな配慮があれば働けるかを知ることが大切です。

そうすれば、面接で突っ込まれた際にも「苦手な環境はこれで、こういう業務が苦手です」「こんな配慮があれば、問題なく働けます」と説明できます。

自分の障害理解が出来ていないと、入社しても周りがあなたにどんな配慮をすればいいのか分からないし、あなたもなぜ仕事がうまくいかないのか分からなくなります。

そんな状況が続けば、遠くない未来に体調を崩してしまう可能性は高いですよね。障害理解は働く上ではとても大切なのです。あとは早期発見、早期治療です。

まずはきちんと病院で治療を受け、自分がなぜうまくいかないのか、どんなサポートがあれば働けそうか考えてみることをおすすめします。

かなりキツイことを書いてしまいましたが、「自分がなぜうまくいかないのか?」を言語化することは大切です。

就職に困っている方は、少しずつでいいので前に進むための行動をしていきましょう。それでは。

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