こんにちは。
みなさんは「カミングアウト」という言葉を知っていますか?
英語のcoming out の本来の意味は「公表すること」「人に知られたくないことを告白すること」です。
私が今日話すのは2番目の方ですね。
発達障害はカミングアウトしないほうがいい
結論から言うと、私は、発達障害を周りの人にカミングアウトしない方がいいと思っています。
なぜかというと、メリットがない・なんならデメリットの方が多いと考えてるからです。
もしあなたが家族や友人・知人から「俺/私実は発達障害なんだ…」と言われたらどうしますか?
なんて返事を返したらいいか悩みませんか?非発達障害の人ならけっこう困るんじゃないかな。
私は別に相手が発達障害だと分かったから対応を変える事はないです(私もADHDだし)が、カミングアウトされた場面ではちょっと気まずいです。
「えっ、そうなの?俺もADHDだよ!」と言っちゃってもいいんですが、多分相手が求めてるのはその返事ではない気がします。
風邪とか擦り傷なら治るから「大丈夫?」と心配して終わりですが、発達障害は治らないし、生まれつきなのでどうしようもないんですよね。
言われた方も困っちゃうと思うので、私は基本的に自分から障害の事は話しません。
妻には同じ屋根の下で生計を共にしているので話しましたが、友人にはほぼ話してないです。
話した友人にも、直接打ち明けたわけではなく、私のTwitterとブログを見られちゃったので仕方なく話しました。
障害の事は、今後誰かに言うつもりはありません。どうしても必要な事情があれば仕方ないですが…
カミングアウトのデメリットは他にもありまして、それは仕事関係です。
過去に1度だけ職場で必要性が合ってカミングアウトしたんですが、結果私の扱いは悪くなりました。
カミングアウト前は「ミスが多いけどまあ仕方ないか」的な扱いでした。伝えた後は「あの人障害者だから気を使わないといけなくて面倒」になったのです。
発達障害は仕事においては基本マイナスの影響しかもたらさないので、言わない方がいいです。
正社員採用された後だったので不採用やクビはなかったですが、採用前なら100%不採用でしょう。
会社の採用担当もやったことがあります。そこでは精神科受診や発達障害がある人は全員不採用にしてました(私の意思ではなく会社の指示)
当時はちょっと可哀想だなと思ってましたが、自分が経営者なら妥当な判断かなとも思います。会社が潰れたら全員路頭に迷いますからね。
というわけで、発達障害のカミングアウトについては、しない方がいいというのが私の意見です。
どこで悩みを相談すべきか
発達障害のカミングアウトはしない方がいいということをお話しましたが、では自分の悩みはどこで話したり相談すればよいのでしょうか?
一番おすすめなのは、その道のプロに相談する事です。代表的なのはかかりつけの精神科医・カウンセラーなどになります。
精神科医は医者なので、相談よりは治療が仕事です。発達障害は治らないですが、ADHDなら薬はあります。
また、発達障害に起因する二次障害(不眠・うつ・イライラ・パニック障害など)の治療は対応してくれます。
心理士・カウンセラーなどの職種の方々は相談業務のプロです。一般的にみなさんが思っている「誰かに悩みを相談したい」の相談先はここになります。
よくある医師へのクレームで「先生が全然話を聞いてくれなかった」というやつがあります。あれは医師が悪いパターンもありますが、相談先が違うことが多いです。
心理士・カウンセラーに頼むと、大体1時間1万円ほどで話を聞いてくれます。これを高いと思うか、安いと思うかですね。
心理士は専門職ですから、話をただ聞いてくれるだけではなく、心理学の理論に沿って分析、アドバイスもしてくれます。これが素人との違いです。
カウンセリングは明確にゴール設定をして行われるので、解決に至ればカウンセリング終了になります。
民間のよく分からない資格を持ったカウンセラーは正直イマイチなので、私はおすすめしません。頼むなら公認or臨床心理士に依頼しましょう。
次に候補に挙がるのが、同じ発達障害を持つ当事者です。これは個人というより、当事者会という発達障害を持った人の集まりに参加して話すことになります。
例えばGoogleで「発達障害 当事者会」と入れればすぐ出てきます。
私は10回くらい当事者会に出たことがあります。最初の何回かは非常にタメになったので、1回参加するのはありだと思います。
なぜ最初の数回だけかというと、それは当事者会のルールの問題があるからです。
発達障害の当事者会は、基本的に毎回メンバーがバラバラです。初めて来る人もいれば、2回目、8回目の人もいる、という感じ。
私が通ってたところは毎回10人弱参加していました。
するとどうなるかというと、毎回自己紹介から始まり、発達障害の困りごとについて話し合いが始まります。
初めて参加、かつ発達障害の知識がない人は色々知らない話を聞けて勉強になるのですが、何回も通うと知っている話ばかりになるのです。
5回目くらいから知っている話が増えるので、だんだんつまらなく感じるようになってしまいました。
かといって常連ばかり集めると人間関係が固定化して陳腐化しますし、難しいところです。
私は自分で発達障害の専門書を買って読みまくってるので、ADHDについてはその辺の人より詳しいと思います。
ただ当事者会はどちらかというと発達初心者向けです。ある程度勉強した人たちはどこにいるんでしょう(知ってたらぜひ教えてください)
最後に、みなさんがもっともやってしまいがちで一番相談に向かない相手をお伝えします。それは友達と家族です。
家族なら真剣に診断・通院先・今後の人生の相談に乗ってくれる可能性もあるかもしれませんが、友達はやめたほうがいいです。
だいたい、家族や友達にカミングアウトして相談しても「誰だってそういう所はあるよ」「心配ないよ」などと言われて終わりです。
こっちが話したいのはそんな上っ面の話じゃなくて、人生がかかった大事な話なのです。そういう対応をされると「もう二度と話すものか」という気分になります。
ADHD疑いなら、どこで検査を受けるか、値段はいくらか、診断は付くのか、ADHD治療薬は出してくれるのか、就職はどうするのかといった具体的な話が気になります。
確定診断が付いていれば、コンサータを出してくれる医療機関は近所にあるか、障害者手帳は取るのか、診断は何級なのか、障害者雇用と一般雇用どうするか、という話。
発達障害かどうか、気持ちの問題についてじゃなくて、今後具体的にどうやって生きていけばいいかの人生計画を相談したいのです。(少なくとも自分は)
ですから、友達にそんな重い話をする気はないし、しても真剣に聞いてくれるとも思ってないから話さない、というのが本音のところです。
というわけで、友達・家族への相談はおすすめしません。
まとめ
最後に今日のまとめを書いて終わりにします。
- 発達障害のカミングアウト(困ってることを他人にうちあけること)はするな
- カミングアウトしない理由は、メリットがなく、デメリットが多いから
- 特に就活・職場では絶対に言わない方がいい
- もしカミングアウトや相談をするなら、その道のプロ(精神科医・心理士)に話そう
- プロは具体的な検査・診断・治療・今後の人生プランの相談まで乗ってくれる
- 発達障害の当事者会・自助会に参加するのもあり。こちらは初心者向け
- 友達・家族への相談は一番おすすめしない。真剣な話をするのは難しい
以上です。何か1つでも参考になったなら幸いです。それでは。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
↓よかったらポチっとお願いします。今後の励みになります。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
コメント