ADHDとして社会で生き延びるためのサバイバルガイド

看護

1. この社会はお前仕様じゃない

社会が「普通」って言う働き方、お前には向いてない。それ、恥じゃない。
朝9時に出社して、定型業務を順番通りにこなし、上司や同僚の顔色を読みながら、急な割り込みにもスマートに対応して…って、そんな芸当、ADHDには地獄みたいなもんだ。

けどな、だからって生きるのを諦めろって話じゃない。
ここに書いてあるのは、俺たちが壊れずに生きていくための“戦術”だ。生き延びるためのサバイバル術。現実逃避じゃなく、現実対応だ。お前のために、お前仕様でまとめた。


2. ADHDという名の取扱説明書なしの爆弾

ADHDはよく「注意欠如・多動症」って説明される。でも、実態はそんな一言で済まされるもんじゃない。

・気になる音で一瞬で集中が切れる
・仕事が終わらないのに、別のことを始めてる
・毎日決意してるのに、同じミスを繰り返す
・やばいと思ってるのに身体が動かない

これ、甘えでも性格でもない。「脳のクセ」だ。
でも、このクセは仕事の現場じゃ“無能”ってラベルを貼られる。だから苦しいんだ。お前がサボってるわけじゃない。戦ってるんだ、毎日、見えない敵と。


3. 「普通に働く」がなぜこんなに難しいのか

「真面目にやってるのに評価されない」
「同僚は笑ってるのに、自分だけ浮いてる」
「努力してるのに、また怒られる」

ADHDが職場でぶち当たる壁の正体、それは“前提の違い”だ。
世の中の職場ってのは、何も言わなくても空気が読めて、予定通りに動けて、周囲と自然に調和できる人間向けに設計されてる。

お前みたいに、突発的な閃きがあっても、それをメモしないと忘れてしまうやつには、地形そのものがバグってる。


4. 会社という場所で何が起こってるのか

職場で起こるトラブルの多くは、タスク処理とコミュニケーションのミスマッチだ。

たとえば:

  • 指示を受けた内容を、10分後には忘れてる
  • 口頭だけで言われると、タスクが抜け落ちる
  • 複数の依頼を同時にされると、優先順位が崩壊する
  • 空気を読んだ“忖度”ができず、正直に答えてしまう

これ、定型の上司から見ると、「やる気ない」「話聞いてない」「社会人として失格」に見える。
でも違う、情報処理の順番と容量が違うだけだ。お前の脳は、マルチタスクに適してない。問題は、「そんなやついない前提」で会社が回ってるってこと。


5. タスク地獄と忘却の渦に抗う

じゃあどうする?
答えはシンプル。「脳を信用しないこと」。ADHDの脳は、覚えてるつもりで全部忘れる。思い出すタイミングは、締切の3時間後とかだ。

対抗策はこれだ:

  • タスクはすべて即メモ。できればアプリ(例:Google Keep、Notion)
  • メール・チャットは「見たらすぐ返信」が鉄則(後回しは忘却)
  • 自分の仕事は1日ごとにリスト化、終わったら打ち消し線
  • アラームは時間でなく「行動」に設定する(例:16時:上司に報告)

これを徹底するだけで、だいぶ死なずに済む。


6. 「苦手」は避けろ、「向いてる」を探せ

ADHDに向かない仕事は明確だ:

  • 電話の一次受け
  • マルチタスク系の総務
  • 頻繁なイレギュラーが起こる事務
  • 「察して」文化が強いチームワーク型の職場

逆に向いてるのは:

  • ルーチンが明確で、一人作業が多い仕事(例:スキャニング、入力)
  • 創造性を評価される業務(例:企画、ライティング、クリエイティブ系)
  • 単独完結型の工程がある職場(例:工程ごとに区切られた製造補助)
  • フレックス勤務可能で、自分のペースが許される環境

つまり、「普通の仕事」は避けろ。合ってる仕事を選べ。
努力でどうにかしようとすると、身体と心が壊れるぞ。


7. 言わなきゃ伝わらない、“ちょい開示”戦略

「配慮してもらうのは甘え」と思ってるやつ、いるよな。
でもな、言わなきゃ何も変わらない。かといって、全開示すると「めんどくさいやつ」認定される。

そこで、“ちょい開示”だ。

  • 「聴覚過敏があるので、ヘッドホンを許可いただけると助かります」
  • 「口頭指示だけだと忘れてしまうので、チャットでまとめてもらえませんか?」
  • 「突然の予定変更が苦手なので、事前に情報をいただけると助かります」

ポイントは、「お願い」でなく「提案」のスタンス。
上司を責めず、譲歩もせず。ここが肝。


8. 周囲との齟齬と孤立のリアル

どれだけ頑張っても、「あの人、ちょっと変わってるよね」と言われるのが現実。
ADHDの孤独は深い。上司も同僚も、うわべでは優しくしてくれても、内心はイライラしてるかもしれない。空気でわかる。そういうの、痛いほど刺さるよな。

それでも、孤立しないコツは「挨拶と感謝だけは死守」することだ。
仕事で信頼を失っても、人間関係の糸は細く残る。それがあると、完全な孤立は避けられる。
ほんの少しの雑談、感謝の一言、共感の相づち。これが「社会で生き残る最低ライン」だ。悲しいけど、現実だ。


9. 失敗からの復活プロセス:潰れない働き方

潰れたことがあるやつはわかると思う。
「ある日突然動けなくなる」んだ。
手も足も動かず、起き上がれず、スマホの通知を見ただけで心臓がドキドキする。そうなってからでは遅い。

だから、潰れる前に「余白」を作れ。

  • タスクは60%の力で完了を目指す(常に全力は続かない)
  • 仕事の中に「無の時間」を挟む(トイレでスマホ見てろ)
  • 毎週水曜の午後はノー会議とか、業務を軽くする日を自分で作る
  • 定時退社できる日は必ず帰れ。習慣にしろ。

“定着”ってのは、「ずっと頑張ること」じゃなく「壊れずに続けること」だ。勘違いすんな。


10. スペックじゃない、「環境×仕組み」で勝負しろ

就労移行とか特例子会社に行くと、「あの人は優秀だから特別扱い」って空気を感じることがある。
でもな、これはスペックの差だけじゃない。仕組みで差がついてる。

  • 先に「できないこと」を共有しておく
  • タスクはすべて文書でやり取りするルールを作る
  • 朝礼や会議は5分で終わるよう自分から調整案を出す
  • サポーターや外部支援者を通して交渉をする

能力がなくても、仕組みで“動ける人間”を演出できる。これは武器だ。


11. 働く以外の“生き方”を見つけるという選択肢

働く=正社員、っていう呪いから自由になれ。

  • 在宅ワーク×短時間(週20時間)
  • クラウドワークで「得意だけを切り売り」
  • 作業所と在宅バイトを組み合わせる
  • 自分で小さく商売する(ハンドメイド、記事執筆、軽いデザイン)

今は道がたくさんある。1つの職場にしがみつく必要なんて、もうないんだよ。
“社会人”じゃなく、“社会とつながる存在”として生きていけばいい。


12. 社会の側が変わるまで、お前はどうサバイブするか

制度も整ってきた。合理的配慮、就労支援、障害者雇用。でも、それが「お前を救ってくれる」とは限らない。
支援の網目は粗い。誰も取りこぼす気はないのに、こぼれるやつは出る。だから、お前は“自分で自分を救う戦略”を持ってないと、潰される。

戦え。逃げろ。転職しろ。隠れろ。泣け。叫べ。でも、諦めるな。
お前が悪いんじゃない。社会がまだ不完全なだけだ。


13. 最後に:お前は壊れていい存在じゃない

ADHDを抱えてると、「自分さえ我慢すれば」「自分なんかが迷惑かけるのは当然」って思いがちだ。
でも、違う。それ、お前に植え付けられた“呪い”だ。

働き方は変えられる。環境も探せば見つかる。
何より大事なのは、お前自身が自分を「生きていていい存在」だと認めることだ。

壊れるな。孤独になるな。
この社会は、お前に優しくない。でも、それでも生きる術はある。
ここまで読んだお前なら、きっとできる。

次にやることは、ほんの少し、「お前仕様」に世界を調整することだ。

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