こんにちは。みなさんは嫌いな食べ物はありますか?
私は食べ物の好き嫌いがめちゃめちゃ多いです。
どのくらい多いかと言うと、あらゆる肉・野菜・果物・海鮮などを合わせても食べられる食品の方が少ないです。
大人になる過程で10種類以上克服したものもありますが、元々は本当に食べられるものが少なかったです。
論文などのデータは調べたことがないのですが、ADHDを含めた発達障害の人が偏食というのはこの界隈では有名な話です。
この話にはちゃんと根拠がありまして、発達障害由来の感覚過敏によって、不快な臭い・食感・味が増幅して感じられるのが原因と言われています。
私が当事者会でお会いしたASD、ADHDの方は皆さん偏食・食事のマイルールが決まっている人ばかりでした。
発達障害関係の本を読んでも、偏食の話はよく出てきます。
私の話をすると、物心つく前はニンジンや野菜も嫌がらずに食べていたそうです。ですが、記憶がある小学生くらいからは一切嫌いなものは食べませんでした。
そこで問題になるのが学校の給食です。私は学校は好きでしたが、給食の時間が苦痛でたまりませんでした。
学校の給食と言うのは、栄養士さんが栄養バランスを考えて、みんなに美味しい給食を毎日違うメニューで作ってくれるという素晴らしいシステムです。
ですが、好き嫌いの多い生徒にとって給食はまさに地獄です。野菜のメニューが無い給食なんてものはありませんし、なんなら好きなメニューにも嫌いな食材が入っています。
一般的な生徒に「好きな給食のメニューは?」と聞いたら「チャーハン」とか「あんかけ焼きそば」「鶏肉のソテー」などと答えるでしょう。
鶏肉のソテーはそのまんま焼いた鶏肉にきざみネギのソースがかかっているだけだからまだマシなのですが…
問題はチャーハンやあんかけ焼きそばです。自宅で食べる時は親が私の好き嫌いを理解していますから、野菜抜きで作るか、野菜を入れて作っても野菜を抜いてくれます。
ですが、学校の給食はこれでもかと野菜やエビ、イカなどが入っています。私は野菜が一切食べられませんし、エビやイカも好きではありません。
ですから、これらのメニューが出た時は、具を同じ班の友達にあげたり、脇によけてからごはんと麺の部分だけ食べます。
それでもご飯や麺にはイカやエビ、野菜の風味が付いていて苦痛極まりないのですが、そうしないと何も食べるものがなくなってしまいます。
私が小学生のころは、給食を食べ終わらないと昼休みをもらえませんでした。友達はみんな外でサッカーをしていても、自分だけ机に給食のお盆が置かれたままです。
ですが、いくら時間をかけようが、食べろと言われようが、無理な物は無理です。給食のおばさんたちも仕事があるので、お盆を戻してくれと言いに来ます。
私はそのタイミングでようやく解放されるのです。お盆を持って給食室までいき、「残してごめんなさい」と言わされ、解放されます。
せっかく作ってくれた食事を残すのはよくないと思います。私だってわかります。ですが、嫌いなものは嫌いなのです。
ある時、クラス替えでかなり厳しい先生が担任になった時、無理やり給食を食べさせられたことがありました。梨がデザートで出た時です。
「お前は食べず嫌いなだけだ。梨はうまいから食べてみろ」的な事を言われ、泣く泣く食べました。あのシャリシャリとした食感も嫌だし、味も好きではありません。
その後、精神的ストレス&梨がまずいことでダブルパンチをくらい、猛烈な吐き気がしてきました。私はトイレに駆け込み、その日食べたものを全部もどしました。
さすがに先生も気まずいと思ったのか、その日は給食もすぐ片付けてよくなり、解放されました。以来梨はどうしても食べられません(元々食べる気もないですが)
そんな感じで小中学校の給食は苦痛でしょうがなかったです。給食が楽しみと言うクラスメイトがたくさんいて、私は理解できませんでいた。
ただ、9年間も地獄の給食と向き合ってきたわけですから、私もだんだん知恵が付いてきます。
最初は先生から片付けていいと言われるまでひたすら無言で下を向いて椅子に座っていたのですが、ある時気づいたのです。
給食が終わった後、私以外のクラスメイトが残飯を空の給食用器に戻しているのです。
彼らは私のように給食をほぼ全部残しているわけではなく、ほとんど食べていたので食べきれなかった分、嫌いな食べ物だけ残飯として戻していました。
嫌いなものを戻していいなら私も同じように戻していいだろうと考え、ある日しれっと他のクラスメイトの後ろに並んで残飯入れに給食を入れました。
そのまま何食わぬ顔でお盆と食器を戻したところ、そのままお昼休みに入れました。勝利を確信しました。「これだ」と。
厳しい先生のクラスの時は無理でしたが、その時はその時で違う作戦を考えます。誰か違うやつに給食を食べてもらえばいいのです。
お腹を空かせたクラスメイトはたくさんいますから、私の給食を片っ端からあげることにしました。
給食をあげてはいけないというルールはなかったからです。チャーハンや焼きそばのような人気メニューは即完売しました。
野菜やサラダは不人気だったので、また私は考えました。付加価値を付けて売ることにしたのです。
つまり、ゼリーやプリンをあげる代わりに、野菜も持って行ってくれ、とお願いしました。これで野菜もなくなりました。
しかし、毎回給食にデザートが付くわけではありません。そういう時はまた違う手を考えます。
今度は牛乳を担保にしました。私は牛乳が好きだったので、3本でも4本でも飲めたのです。給食で出てくる牛乳は結構クセがあって、匂いがキツめです。
私は気にならなかったので、牛乳嫌いなやつらから全て譲り受け、代わりに野菜やスープを食べてもらうことに成功しました。
ここまで来るとほとんどの給食メニューを処理できるようになりました。
私の給食はきれいさっぱりなくなり、空の食器(クラスメイトと交換したもの)だけが残ります。見た目は完食した時と変わりません。
先生も何も言わなくなり、ようやく私の給食時間に平和が訪れたのです。
中学生になっても、相変わらず同じ手を使ってのらりくらりと給食を処理していきました。
さすがに中学校の先生は机ごと居残りさせたりはしませんでしたが、給食を残すと嫌味を言ってきます。私は無視して食べられない分は残飯入れに捨てていました。
ここまで読んだみなさんはお察しかもしれませんが、私は朝ご飯の後、夜ご飯までほとんど何も食べていませんでした。ほぼ水と牛乳、炭水化物くらいしか食べてません。
ですから、食後に眠くなって居眠りはしませんでした。夜中まで徹夜でゲームしたり体育で疲れて寝る事はありましたが。
高校は給食がなく弁当だったので最高でした。こっそり校庭から抜け出してスーパーや弁当屋にも行きました。
もう小中学校時代の給食メニューはほとんど思い出せませんが、苦痛だったという記憶は未だに残っています。
幸いだったのは、親が私に無理やり嫌いな食べ物を食べさせなかったことですね。おかげで自宅の食事はいつも楽しみでした。
結局大人になって好き嫌いがあると仕事にも支障があるので少しずつ自力で克服していき、今ではキャベツやタマネギくらいなら食べられるようになりました。
果物もバナナは好きで、みかんや桃などは食べられますが好きではない、くらいまで治しました。これでも相当苦労してここまで矯正しました。
もしあなたやあなたのお子さんが好き嫌いが多かったとしても、別に無理して治すことはないと私は思います。
むしろ嫌がっている子供に無理やり嫌いなものを食べさせる方が最悪です。あなたが嫌いなものを口に押し込まれたら嫌ですよね?それと同じです。
食べ物はバランスよく食べないと体調を崩す、みたいに口酸っぱく言われてきましたが、実際好き嫌いのせいで大病したり病弱になった覚えはありません。
今はビタミン剤を飲んだりして足りない栄養素は補ってますが、飲まなくても元気です。
大人になると味覚が良くも悪くも鈍くなるので、急に好き嫌いが治ることもあります。私もそうでした。
人生長いですから、好き嫌いもどうか長い目で見てあげてほしいです。
それでは。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
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