『発達障害に気づかない大人たち』を読んで

看護

おはようございます。

精神科医の星野仁彦先生の著書、『発達障害に気づかない大人たち』を読み終わりました。

星野先生の著書は初めて読んだのですが、『自分の症状はまさにこれだ!』という内容がピタリと言い当てられていて驚きました。

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特に驚いたのは睡眠障害に関する部分です。

・発達障害者は睡眠覚醒リズムが不規則で乱れやすい

・寝つきが悪く、寝相も良くない。睡眠効率が悪い

・7~8時間寝たと思っても、睡眠効率が悪いので4~5時間しか睡眠が取れていない

22時や23時ごろ寝て8時間きっちり寝てもどうにも疲れが取れなかったのはこのあたりが原因のようです。

発達障害者の自助会に行っても、半分以上の人が睡眠障害を併発していたのもこういうことか…と納得しました。

著者もADHD当事者正直内容はかなり偏っている

この本をこれから読もうと思っている方に先にお伝えしたい事。

それは、本の内容が偏っていることです。

発達障害を『発達アンバランス症候群』と名付けたり、『発達障害は治せる』とはっきり書いてあります。

命名の部分はいいとしても、『発達障害は治せる』と書いてある時点でかなりうさん臭さを感じてしまいました。

読んでみると、内容の比重はADHD(注意欠陥多動性障害)に偏っていました。私はADHD当事者なのでその部分は良かったのですが、

ASD(自閉症スペクトラム障害)やLD(学習障害)の方が読んでもあまり参考にならないかもしれません。

著者の星野先生は精神科医ですが、自身も診断済の発達障害(ADHD)であることを公表されています。

しかも、書いてあることが本当だとすれば私より重症です。

不注意優勢型(のび太型)で、幼少期からボーっとしていることが多く、空想ばかりしていた

爪をかむ、貧乏ゆすり鼻ほじりが多かった。事故にあったり忘れ物も多い

服装がだらしない。整理整頓が苦手、暗算が苦手、字が汚い。音楽・運動も全くできない

・自動車学校の路上教習で人を轢きそうになる免許を取ってから1度も運転していない

・2カ月以上風呂に入らない。ヒゲや髪もボサボサ。ハエが周囲にたかっていた

部屋もゴミだらけで、生ごみを放置してウジが湧いた

提出物の期限を守れない。ストレスで過食、酒に走る

・自由奔放かつ気ままで、人に指図されるのが大嫌い

などなど。これらの部分だけ見たら完全にヤバイ人ですね。(笑)

黄色マーカーは私も当てはまる部分です。

代わりに、『才能』と呼べる部分も突出していたようです

・学習障害は目立たなかった。算数や国語は人並みにできた。英語も多少できた

・興味・関心のあることには人並み外れた集中力を発揮できた。

・大好きな野球に関しては『博士』だった。新聞を切り抜いて各都道府県の予選からの戦いぶりを詳細にチェックし、優勝チームの予想、

優勝候補を絞り込んでいた。

過集中の部分が受験勉強に作用した

私と星野先生の最大の違いは集中力の部分でしょうか。私は集中が続かず、何事も中途半端で終わってしまう所があります。

また、国語・数学・英語が出来たと書いてあるため、医学部受験に必要な要素が揃っていたのも大きかったのでしょう。

一芸があればもちろんそちらの才能を伸ばして行けばいいと思うのですが、大半の発達障害者はそんな才能はありません。

著書の中で発達障害者に向いている仕事が紹介されていますが、どれも専門的な技能や資格を持って仕事をする職業でした。

向いていない仕事としては

・高度な協調性や対人スキルが要求される営業・接客関係

・優れた管理能力が必要とされる人事・経理・総務関係

・ミスが大事故に直結する交通・運輸関係

・複数の要求を同時にこなす必要がある飲食関係

と書かれています。

ADHD当事者としては、マルチタスクが多い・細かい数字や時間に追われるものは避けた方がいいと思います。

星野先生の場合は受験勉強にADHDの特性である過集中がマッチしたことで医学部に入れたこと、

サラリーマンなどの組織人ではなく医師という自由度が高く融通の利きやすい仕事に就けたことが本当に良かったと書かれています。

医大卒業後はすぐにご結婚され、身辺管理は全て奥さんが支えてくれたこと、そのことに大変感謝していることが書かれています。

自分が重要な決定だけ行う『総理大臣』だとすれば、妻は厚生労働大臣・財務大臣・国土交通大臣・外務大臣・文部科学大臣

かつ内閣官房長官であると書かれています。

私も妻に同様の事を感じているので強い共感を覚えました。

1人でも『働いて生きていく』こと自体は出来るのですが、生活は完全に破綻します

食生活はめちゃくちゃ・睡眠も不規則・金遣いも荒い・身だしなみもボサボサ、部屋はゴミ屋敷など。

著書の後半にもあるのですが、家族や周囲の協力は発達障害者が快適に暮らすためには必須の事項になります。

そろそろ出勤時間が迫ってきたので、今日はこれくらいにします。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

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