『子供の発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと』

看護

こんばんは。

今日は日中家事&外出していたので夜ブログを書いています。

精神科医の本田秀夫先生が書かれた本を読み終わったので感想と紹介をしたいと思います。

発達障害はある時急に発症する病気ではなく、生まれつきの脳機能障害が原因で凸凹の発達特性を持つという障害です。

もっと分かりやすく言うと、得意なことと不得意な事が極端で、アンバランスなのです。

発達障害の大人は子供の時から発達障害なわけです。ただ大人になってから人生でつまずいてようやく気付く人も多いです。

私も大人になってから仕事が上手く行かず障害に気づいた張本人です。

『もし子供の頃にもっと早く自分の特性に気づけていたら、今より苦労しなかった』と思っているので、

子供の発達障害についても勉強することにしたのです。

発達障害の子は、どう育っていくのかを解説した本

あらすじにも書いてある通り、この本は、『発達障害の子を持つ親や学校の教師が、子供をどう育てていくか』という本ではありません。

主役は子供であり、発達障害の子供はどう育っていくかが主題になっています。

子どもの発達障害 子育てで大切なこと、やってはいけないこと (SB新書) | 本田秀夫 |本 | 通販 | Amazon

実際は育て方というか、子育てのヒントになるような具体例が沢山挙がっているのですが、最後まで一貫して『強制』をしていません。

むしろ親や教師が子供に『高望み』をしてはならないということが繰り返し書かれています

本を開くと、最初に発達障害の子供が暮らしの中で直面する事例が何例か紹介されます。

読者は『自分なら子供にどう接するか?』を考えながら読むよう書いてあります。

その後に、ほめ方・叱り方の選択肢が事例ごとに出てくるので、どの選択肢がよかったか?その選択をした結果どうなると思われるか?を

考えるという流れになります。あくまでもこれが正解!というものはなく、ほめ方・叱り方のヒントとして掲載されているのが特徴です。

よくある紋切り型の『こうしましょう』『こうすべき』という表現は一切出てきません。

発達障害は百人患者がいれば百通りの特性・症状がありますので、子供によって対応は異なるということなのです。

発達障害の子供に、『普通』や『当たり前』を求めない

発達障害の子供は、得意なことと不得意な事の差が激しいので、いわゆる『当たり前』『平均的』『普通』とは違う育ち方をします。

成長のペースが違うのです。

しかし、親が定型発達(発達障害ではない人のこと)の場合、自分が出来たから子供にも同じように育ってほしい、

または自分は出来なかったけど、子供には出来る様になってほしいという願いを持って子育てをすることが多いのではないでしょうか。

著者の本田先生は、こういった『親の高望み』や『せめてこれくらいは…』といった親の都合での子育てをやめて、

子供の成長に合わせて子育てをすることをおすすめされています。

子どもが近視の場合、親はメガネを買ってあげたり、先生と相談してクラスの席を見やすい位置に変えてもらったりしますよね。

これは子供の視力に合わせて親や教師など周りが環境調整やその子に合った配慮をした例です。

しかし、これが勉強や生活スキルになるとつい『平均』や『普通』を求めてしまいがちになります。

『他の子は出来ているのにうちの子はなんで出来ないんだ』という思いを言葉にしたり、態度で示してしまうと、子供は傷つきます

宿題に取り組んでいるのに解けない場合は、子供の能力不足ではなく、宿題の問題設定がその子に対して高すぎるのでは?

何故その子が勉強に対して抵抗感があるのか。原因があるのでは?

子供も本当は出来る様になりたいと思ってその子なりに頑張っているのに、親からあれこれ言われて嫌になってしまったのでは?

などなど、

あくまでも、子供の側にたって想像したり、自分の子に対してどんなサポートが必要なのか考えることが大切です。

本の中には子供の『ほめ方』『叱り方』の事例も沢山載っていて、かなり参考になりました。

そもそも定型発達の子でも能力や好みは千差万別なのですから、特定の『正解』というのは無いわけです。

大人の都合や下心、エゴを捨てて、子供の発達段階や特性、能力に合った対応をすれば、

親側のイライラや不満も少しずつ減っていきます。子供は親のクローンでもなければ言う事を聞くロボットでもありません。

親や周りの子が出来たから、子供も同じように出来ると思うのはやめましょう

…と言うのは簡単なのですが、実際考え方を変えて子供主体の子育てをするのは中々難しいと思います。

私もアルバイトや仕事で関わった子供相手に、つい『何でこんな事もわからないんだ』と思ってしまう事はあります。

それでも、大人の都合を子供に押し付けても上手くいかないという事が分かっていれば、気づいたときに

『ああ、いけないけない。またやってしまった。気を付けよう』と反省して次は同じ間違いをしないようにすることは出来ます。

いずれ自分に子供が出来た際は、もう一度この本を見返してみようと思います。

発達障害をお持ちでない親御さんにもお勧めできる本ですので、興味のある方はぜひ読んでみて下さい。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

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