おはようございます。
アクセス解析見たら昨日のアクセス数がやけに増加してました。
でもブログ村のアクセスは増えてるのにワードプレス側のアクセスカウントは低いんですよね。
理由は分かりませんが、私のブログを見て何か1つでも面白いと思ったり、参考になることがあれば幸いです。
昨日自分が発達障害かどうかの見分け方 – 精神科看護師Kのブログ (investnursek.com)で書いた通り、
私がADHD当事者なりになんとか社会に出てやってこれた方法をお話します。
その前に、発達障害の診断を受けるまでのプロセスをご紹介します。
『さっさと上手くやる方法教えろよ』と思われるかもしれませんが。ちょっと待ってください。
私は薬物療法を軸になんとか日常生活を送れているので、治療薬を処方してもらうにあたって
どうしても発達障害の診断を受ける必要があるのです。
自分の中の違和感に気づく
発達障害って、なんだろう? | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
発達障害は、ここ10年位で急速に認知されるようになった言葉です。
先天性の遺伝子疾患(ダウン症、マルファン症候群など)と違って、外見的な特徴はありません。
精神遅滞や知能の遅れについてはある人はあるし、無い人は全くないです。
ずば抜けた知能や才能を持ちながらも発達障害という方も沢山います。
アップル社の故スティーブ・ジョブズ氏や故ジョン・F・ケネディ元大統領もADHDだったと言われています。
日本ですと世界の終わり(SEKAI NO OWARI)のボーカル深瀬さんや黒柳徹子さんがADHDであることを公表されてますね。
発達障害の有名人・芸能人・スポーツ選手【歴史上の人物も紹介】 | ブレインクリニック (tokyo-brain.clinic)
発達障害と言っても、表のとおり症状が広範に及びます。
ざっくり言うとADHD(注意欠陥多動性障害)・自閉症スペクトラム(ASD・アスペルガー症候群)・LD(学習障害)の3つがあります。
ただこれもはっきりと区別はできず、ADHDだけの人もいれば、ADHD+自閉症スペクトラムで複数の領域にまたがった特性の方もいます。
自閉症が自閉症スペクトラム(スペクトラムとは、境界という意味です)と呼ばれるようになったのはそういうことです。
症状は濃淡があり、他の発達特性との境界はなく、重なりや連続性を持っています。
発達障害とは | 国立障害者リハビリテーションセンター (rehab.go.jp)
発達障害に気づく瞬間というのは、
社会での生きづらさを感じる・日常生活に支障が出て自分の中の違和感に気づく
他人(友人・家族・仕事の上司など)に指摘されて気がつく
この辺が多いのではないでしょうか。
私は社会人になって仕事をするようになってから致命的なミスを複数回経験したのがきっかけです。
発達障害は生まれつきの特性ですから、どこかで致命的なつまづきを経験するか、他人から指摘されないと気づかないのです。
本当に発達障害なのか調べるためには、検査が必要
正確に調べるためにはWAIS,SCT,CAARS等の心理検査が必要になります。
心理検査の種類と目的とは? 発達障害の診断にも? | LITALICOジュニア| 発達障害・学習障害の子供向け発達支援・幼児教室| 療育ご検討の方
この心理検査の結果を元に医師が診察を行い、診断が出ることで正式な発達障害ということになります。
一応弁解しておきますが、私は検査を受けた上でADHDの診断をされています。
ストラテラは検査なしで患者さんの証言や成育歴から判断して処方されてる先生もいますが、
コンサータ処方希望の方は検査結果必須だと思います。
コンサータの登録システムが変わる!変更点や登録方法を徹底解説|薬剤師求人・転職・派遣ならファルマスタッフ (38-8931.com)
私のように最初にかかった精神科医がコンサータの登録医でない場合は、
心理検査の結果+前医の紹介状を必ず用意して転院することをおすすめします。
心理検査は臨床心理士が在籍しているカウンセリングルームや、大きな精神科を擁する病院、地域で心理士が所属している精神科クリニックなど
で受けることが出来ます。ほぼ100%完全予約制なので、かならず事前に電話をして検査を受けられるか確認しましょう。
検査は精神科医ではなく心理士が行うので注意が必要です。
心理検査は予約が取りづらい。小児の場合ハードルは非常に高い
心理検査と診察を自前でやってくれる医療機関であれば、検査を受けた場所でそのまま検査結果を元に診察→診断まで受けることが出来ます。
ただし、心理検査は時間がかかります(検査項目によりますが、4時間くらいはかかるかも)。
そして、時間がかかる故に予約がいっぱいで数か月~1年待ちのところもざらにあります。
特に小児(子供)の心理検査はやってくれるところ自体が少なく、1年待ちは覚悟した方がいいです。
子供の心理検査はWISCといって、大人がやる内容とはちょっと違うのです。
子供を診てくれる児童精神科の医師も数が少なく、受診のハードルを上げています。
働いている側からすると大変なのはよく分かるんですけどね。
子供が精神科受診する場合、大抵は親の同伴が必要です。しかし大抵の親は仕事をしてますから、中々来れないのです。
小児の検査やってくれるとこは予約も指定しづらいので、日程の空きが少ない&親の同伴が必要という
二重のハードルに悩まされることになります。
心理検査はお金も時間もかかる
先ほど心理検査の予約は取りづらい&検査自体に時間がかかるとお話しました。
もう1つ検査をするにあたって注意する事があります。それは、お金がかかることです。
検査は保険適用、または自費での検査のどちらかです。
保険適用だと必要な検査を全部受けても大体5000円~1万円くらいです。
メリット:とにかく料金が安い!国民皆保険最強!
デメリット:全然予約取れない!数か月待つ覚悟も必要
お金が厳しい方は、初めから検査も自前でやってくれる医療機関を受診したうえで、
心理検査希望であることを伝えましょう。私もこちらのパターンです。
保険適用の場合、先に精神科医の診察を受けて心理検査を受ける必要があるという判断の下、
心理検査のオーダー(指示)が必要になります。
めちゃくちゃ安いので、みんなこっちのルートで検査を受けたがります。
ただその分待つので、時間とお金どちらを取るか?という話です。
安いから検査の質が低いわけではありませんのでご安心を。
自費の場合、検査をしてくれる事業所が自分で値段を決めていいので、かなりピンキリです。
メリット:金払えば即日検査OK!な所もある。自費なので調べたい項目を指定できる
デメリット:料金が高い。特に小児は需要>>供給の為大人より高い
検査項目1つあたり●万円~というのが多いですね。
ADHDかどうかだけ調べるなら2~3万位?
知能検査+人格検査+α~になると5万以上かかると思います。
私も全然検査予約が取れなくて調べたんですが、
自費なだけあって、アフターサービスはいい所が多そうです。
小児の検査希望の場合、保険適用の所は診察予約取れない&検査予約取れないの二重の壁があるので
高くつきますが自費の方が早く受けられると思います。
心理検査は検査を受けた後、結果が分かるまで時間がかかります。
血液検査のように当日~数日で結果が分かるものではなく、心理士による結果の解析と所見作成が必要になります。
大体検査後2週間~1カ月後くらいに結果がわかります。
検査結果説明後は、医師の診察を受けて今後どうするか?を話し合います。
検査で発達障害だと診断されたら
さて、発達障害かも?→心理検査受ける→結果報告受ける&診察受けて診断に至ったら、どうしたら良いのでしょうか?
治療を受けるか、受けないか
発達障害の診断後は、治療を受けるか受けないかを主治医と話し合います。
治療を受ける→薬物療法orカウンセリングを受ける
治療を受けない→何かあればまた受診を→通院終了
治療を受ける場合、薬を使うかどうか、使わない(使いたくない)場合、カウンセリングなどの心理療法の適応になるかと。
私のようにADHD不注意優勢型でプライベート・仕事問わず忘れ物やミスが多い場合は薬物療法の適応になると思います。
日常生活は何とかやれているが、家族・仕事の上司との関係が悪く悩んでいる等の場合はカウンセリングですかね。
結論:薬を飲みながら受け入れてくれるコミュニティを増やして暮らす
大変お待たせしました。
長くなりましたがこれがタイトルの結論になります。
これが中核になります。後はADHDの処世術本とかに載ってる整理整頓術とか、タスク管理ですね。
1つずつ説明していきます。
薬はメリットの方が大きいので飲み続ける
私の場合薬を飲まないとどうしようもないので、受診→検査→診断→投薬は必須です。
現在はコンサータを飲んで何とか仕事をやれている状況です(ミス自体は全然やらかしてますが、頻度が減ります)
通院と薬の費用で1回往復2時間以上+月1万円くらい吹っ飛びますが、それでもメリットの方が断然勝ります。
そしてもう1つ、30年近く生きてきて必須だと感じた要素がこれです。
自分を受け入れてくれる人(居場所)を増やそう
薬は症状を抑える為に必要ですが、こちらは社会に溶け込んで生きていくために必要です。
要するに、助けてくれる人は多ければ多いほど生きやすくなるという話です。
『当たり前だろ』と思われるかもしれませんが、ADHD当事者にとっては人生を左右する致命的な要素なのです。
なぜそこまで周りの協力が必要なのでしょうか?
ADHDの場合、1人では生きていくのに限界がある
私の例で言うと、不注意優勢型の場合、どれだけちゃんと働いて確認しても必ず忘れ物・ミスや抜けが発生します。
周りから見ると、『何でちゃんとチェックしなかったんだ』『事前に準備してればこんな事にはならなかったんじゃないか』
等々すでに30年近くの間に聞き飽きたセリフを何十回も言われます。
こちらも手を抜いたり適当にやっているわけではないのです。
むしろ『普通の人』より気を使ってチェックしています。それでも必ずミスは発生します。無意識・無自覚なのです。
『そうかそうか、かわいそうに。それが君の特性なら仕方ないな。ミスしても大丈夫だよ』
なんて事には絶対なりません。
仕事は結果が全てですから、成果物が間違っていれば評価は下がりますし、客先にも迷惑をかけることになります。
厳しい会社なら早めに戦力外通告されるでしょう。
職場で協力者を作ろう
そこで、自分のことを理解した上で協力してくれる存在を作る必要があるわけです。
私がミスをする生き物だと分かっていれば、私の成果物を見た時に『どこが間違ってるだろう』という視点で見てくれるようになります。
合っていて当然のものを間違えていたらキレられますが、最初から何か間違ってると思ってもらえれば多少マシになります。(怒られるけど)
職場の場合、全ての人が自分に友好的なわけでは無いと思います。
それでも、入社後は仕事を覚えるのと同時並行で協力者を作るようにしましょう。
自分と反対にマメで細かい作業が得意な人だと最高です。
飲み会や雑談も積極的に参加し、他の人が困っていたら手助けする。
とにかく1人でも多く自分の事を助けてくれる人を作る。これが上手く生きる近道です。
自分の得意な部分を活かして人助けをする
私の場合人と喋ったり、人前に出るのはそんなに苦ではないです。
なので事務作業は得意だけど対人対応が苦手な人の仕事を代わったりしましたね。
正直に自分はミスや見逃しが多いので助けてほしいと伝え、以後は協力して
その人との仕事は円滑に進むようになりました。
病棟勤務時代は介護士さんが介助で大変そうなときにはオムツ交換や食事介助を積極的に手伝い、
PT・STさんの訓練もやりやすい様にセッティングや事前の報告をしていました。
そういった事を積み重ねると、相手も他の人には言わない情報を教えてくれたり、
どうしても手が空かない時にお願いすると手を貸してくれるようになります。
受け入れてくれるコミュニティ(居場所)は多いほどいい
上では職場の話をしましたが、職場によっては先ほどの作戦が上手くいかない所も多々あります。
それでも変わらず協力してくれる人を探す姿勢は捨てない方がいいです。
しかし、どうしても協力者がいない場合もあります。
働くこと自体が嫌になり、出勤の度に憂うつな気分になります。
そうすると人生全体のマイナスになるので、職場の外でも自分の居場所は作っておきましょう。
私の場合、両親・妻・友人・職場・趣味の集まりと分かれています。
友人も同じコミュニティだけでなく、幅広く付き合いのある方が悩み事に相談しやすいでしょう。
もちろん狭く深くという方はそれでも全然OKです。
相談できる場所や人が1人もいないという状況は避けたいところです。
リカバリ―フォーラム2019動画 | COMHBO地域精神保健福祉機構
私の尊敬する精神科医、松本俊彦先生の講演動画です。
松本先生は薬物依存や自殺について研究をされてるのですが、薬物依存を抜け出すためには
同じような体験をした人同士の自助グループが必要と話されています。
私も同意見で、発達障害当事者同士の自助グループでの交流はあったほうがいいと考えています。
今はどこにも所属してませんが、近場で就労しているADHDの自助会があったら入りたいですね。
この話をすると『なれ合い』『傷の舐め合い』等という人がいますが、別に理由は何でもいいのです。
居心地が悪くなくて、自分の意見を言っても否定されない場所であればそれでいいと思います。
困った時に相談したり駆け込める場所がある、という事実が大切です。
さて、気合い入れて書いたのでめちゃくちゃ長くなってしまいました(笑)
2つに分けてもよかったですが、このままにしときます。
かなり頑張って書いたのでぜひ読んでほしいです(笑)
ここまで読んで下さりありがとうございました。
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